やけど(熱傷)
やけどの応急手当としてはすぐに冷やすことが最も大切です。冷やすことでやけどの進行を止め、痛みも押さえることができます。創部を冷やしながら出来るだけ早く皮膚科医の診察を受けることが、早くやけどを治して傷跡を最低限にすることにつながります。
やけどはその深さによってI度熱傷からIII度熱傷に分類されます。
I度熱傷は表皮熱傷(皮膚の表面だけのやけど)ともよばれ、やけどをした部位に赤みがある状態のやけどを言います。このやけどは傷跡をのこすことはありませんが、炎症を抑える作用のある軟膏が有効です。
II度熱傷は水疱ができるやけどですが大きく2つに分類され、II度熱傷のうち浅いものを浅達性II度熱傷(SDB)と言い、瘢痕を残さないことが多いです。それよりも深い深達性II度熱傷(DDB)の場合には、適切な治療を受けても治るのに時間がかかり、瘢痕やひきつれを残すことが多いです。
皮膚の厚さ全てが熱による傷害を受けるIII度熱傷は非常に重傷ですので基本的に入院して植皮術などの外科的治療が必要になります。
医師の治療を受けなかったり、細菌感染がおきたり、糖尿病などの基礎疾患があると浅いやけどでも治るまでに時間がかかったり、傷跡を残すことがありますので、早期に皮膚科医の治療を受けることが大切です。
当院ではやけどの程度を見極め、より深いやけどの場合は、専門医療機関に紹介させていただきます。